2016年12月27日火曜日

問いに答える

クレヨン牧師のミニエッセイ

『問に答える』
 ティリヒという神学者が、「教育の神学」の中で現代の学校の問題として次のように述べています。「学校教育の問題は、いままで子供が問うてもいないことに、答えを与えねばならないことである」。この学校とは教会学校であり、宗教教育であると言えます。つまり、神とは何か、キリストとは誰か、愛とは何か、生きるとは、信仰とは、といった問いを子供たちが持つまえに答えを上から下へ与えているということです。問いを持つまえに答えを押しつける。問うことをさせない。答えが答えとして受け取られるには、問いを問うことが必要ではないでしょうか。伝道も同じだと思います。この地に住んでいる人にとって、キリストとは何かという問いをもたせるには、どうしたらよいかということです。
 
 「私達が死んでもいいのですか」という弟子たちの問いに、イエス様は、「なぜこわがるのか、信仰がないのか」(マルコ4:40)といわれています。問いに答えるのは神様のみでいいのです。