2017年4月11日火曜日

一番おいしいもの

クレヨン牧師のミニエッセイ

『一番おいしいもの』
 こんな話を聞きました。幼稚園の遠足でお弁当を持っていく我が子のために、お母さんは早起きをしてお弁当を作りました。栄養のバランスを考え、彩りよく、おいしくと最大の心配りと愛情を詰め込んで持たせたのです。遠足から元気よく帰ってきた子供に、「何が一番おいしかった?」と自信満々で聞いたところ、返ってきた答えは、「リンゴと柿」だった。神様が造られた自然に負けたと笑っておられました。
 
  この話を、昨日の「親業」の講演を聞きながら思い出しました。親としては、愛情を伝えたい一心でつい、「こうしなさい。ああしなさい」「これはだめ。あれもだめ」と命令口調になってしまう。子供の方は、言われれば言われるほど親の言う反対をやりたくなるのです。
 
  愛を伝えることは簡単なようで、実は一番難しいことかもしれません。愛を伝えるよい方法は何でしょうか。それはなにも飾らず、親の自然な気持を言葉にすることです。自然な気持を、命令や禁止の言葉にせず、そのままを伝えましょう。命令や禁止などなくても、神様の愛は伝わってきますから。