『小説家を分類すると』

クレヨン牧師のミニエッセイ

『小説家を分類すると』

 作家・開高健氏が、ある本の序文の中で次のように書いています。
 
 「小説家をある観点から分類してみると、大別して二種類あるようである。一つは自分の書いたものが活字になり単行本になると、それを手にとって繰り返し繰り返し読んで舌打ちしたり恍惚となったりしている人物。もう一種は書いている時は熱中もし、真撃でもあるのに、書き上げるとつきが落ちて、雑誌や単行本になって送られてきたのを押し入れかどこかにそそくさとほりこんで見向きもしない人物である。そして数年後ふと思い出して夜更けに読み返し、オヤ、なかなかいいこと書いているじゃないかと、ニンマリしたりする」最近、聖書日課の原稿依頼を受けました。気安く引き受けたものの、ことの重大さに胃がいたくなりそうです。しかし、これも神様が与えてくださったチャンスと考えて、祈りつつ熱中しているところです。
 
 私自身を開高氏の分類からすると、前者の方じゃないかなと思います。自分が人に神様の話をしたその話で、自分が慰められるような福音を語りたい。

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