2017年9月21日木曜日

『加藤さんの信仰』

クレヨン牧師のミニエッセイ


『加藤さんの信仰』

 「あなたの信仰を語れといわれたら、生れてから死ぬまでの全てを語らねばなるまい」という言葉があります。一人の信仰者が天に召される時、そこには神様が見えてくるものだと思います。
 
 柳井教会の加藤嘉治兄が召天されて一週間がたちました。確かにさみしさもありますが、それ以上に『信仰』とは何かを教えられているようです。加藤さんの告別式を通して、復活の信仰と神様の救いの大きさを示されました。加藤さんの生涯とは何だったのでしょうか。それをはっきり教えられたのは火葬の翌日、お骨を納めにいったときです。火葬場の蓋があけられ、私たちの前に示されたものは、大きな膝の骨と灰になってもなお形を留めている聖書でした。
 
 加藤さんの信仰は『膝の信仰』でした。毎週自転車で教会の礼拝に通われました。そして毎日自転車で法務局に通われました。神様が与えられた職務を確実に果たし、教会の礼拝にて恵みと祝福を受ける。九十歳を越えてなお山を一つこえての道のりでした。信仰の強さと御言葉が確実に残ることを示されました。加藤さんのお墓は直筆で「我が事の終れり。神のみ許で我憩わん」と書かれている。