2017年12月19日火曜日

『伸ばそうとしても』

クレヨン牧師のミニエッセイ

『伸ばそうとしても』

 元広島教会の森勉牧師の話しです。森先生といえばシルバ-グレイの紳士ですが、このまえはちょっと様子が違いました。どこが違うのかじっくりみていますと、なんと髪を伸ばしておられるのでした。まるで仙人のように。
 
  森先生が髪を伸ばしているときは、なにか理由があるときです。京都教会の建築のときもそうでした。今回もなにかあるのではと聞いてみました。すると森先生いわく、「教勢が伸びないので、せめて髪くらい伸ばそうと思って」と笑っておられました。不思議と説得力があるので、関心して聞いていますと、「しかし、伸ばそうと思うと髪も伸びないものだね」とまたまた含蓄のあるお言葉でした。
 
  私はそれを聞いて悟ったのでした。福音の宣教は教勢の伸びが第一目標ではなく、「喜びのおとずれを伝える」ことなのだと。伸ばそう伸ばそうと思えばそればっかり見えてしまいます。しかもぐんぐん伸びることだけを見てしまう。ほんとは確実に少しづつでも伸びているのにそれが見えてないのです。
 
 肩から力を抜いて、福音の宣教をすることができるようになりました。感謝。